法学部生が予備試験合格から弁護士を目指すには? / 出題内容から勉強法まで

今回は、法学部生で弁護士を目指す方が受験することが多い、予備試験について解説していきます。

1. (司法試験)予備試験とは?

司法試験の予備試験とは、法科大学院に進学しない人が司法試験の受験資格を得るために必要な試験です。

2006年から司法試験制度が改変され、司法試験の受験には法科大学院での修学が必須となりました。

しかし、費用面や時間の面で法科大学院へ進学できないが、司法試験を受験したいという受験生に門戸を開くために2011年に設けられたのが、この予備試験です。

予備試験は、学歴や年齢を問わず受験することができ、合格すると、法科大学院を卒業していない人でも司法試験を受験できます。

司法試験の本試験に合格すると、司法研修生となり、必要なキャリアを積み、修了試験合格後、晴れて裁判官・弁護士・検察官の法曹三者となることができます。

予備試験は、非常に合格率が低く、合格率は、わずか1〜4%しかありません。まさに、法曹三者を目指す人の第一関門と呼ぶにふさわしい試験なのです。

2. 予備試験の試験内容とは?

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予備試験は、短答式、論文式、口述式の3つの試験で構成されています。

予備試験は、司法試験の本試験と異なり、出題範囲に、一般教養科目が含まれているのが特徴です。

短答式は、マークシート方式で回答する試験です。

出題範囲は、憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法の法律基本科目と、人文科学、社会科学、自然科学、英語の一般教養科目です。

得点配分は、法律基本科目は、科目ごとに各30点、一般教養科目は、60点となっています。

論文式は、その名の通り、出題された問題に対し、A4用紙に及ぶ回答用紙に回答を論述する方式の試験です。

出題範囲は、法律基本科目と一般教養科目から合計10問が出題されます。

予備試験は、まず、この短答式と論文式の試験の合格難易度が非常に高く、短答式は、20%、論文式は、短答式試験を突破した人の中からさらに20%の合格率しかありません。

つまり、2つの試験を突破して口述式試験に臨める人は、わずか4%程度なのです。

そして最後の口述式は、法律基本科目にまつわる内容について、口頭で試験官の問いに回答する試験です。

口述式の試験の合格難易度は意外にも高く、受験者の90%以上が合格しています。

しかし、論文式試験の合格から口述式試験を受験するまで、準備期間は2週間ほどしかなく、法律知識に基づいて、論理的に説明する力が試されるため決して油断はできません。

3. 予備試験に合格するために必要な勉強とは?

予備試験は、法律基本科目に加え、大学入試レベルの一般教養科目が出題されるため、出題範囲が非常に広範であることが特徴です。

法律基本科目の問題の難易度も、司法試験と全く同レベルのため、相当な対策が必要です。

ただし、受験者は、現役大学生や社会人がほとんどのため、ほとんどの受験者は、学業や仕事の合間に試験対策を行って受験します。

そのため、限られた時間でいかに効率よく、出題範囲の知識を網羅できかが勝負の分かれ目となってきます。

最も効率の良い勉強法は、過去問と、問題集を往復しながら、自分の不足している知識だけをインプットしていくという方法です。

予備試験の出題範囲は広範ですが、過去問と似たような傾向の問題が繰り返し出題されています。
そのため、過去問で十分な得点を確保できるようになれば、試験本番でも、十分な力を発揮できる可能性が高いのです。

そのため、過去問を解いて、自分がしっかり回答できる分野のインプットは後回しにし、自分が回答できなかった問題について、参考書と問題集で演習を行い、知識とインプット、再度過去問に挑戦する、という繰り返し学習が最も効果的です。

また、試験に必要な知識を網羅的に身につけるために、学習の計画を明確に立てることも重要です。

予備試験の受験者は、皆膨大な勉強時間を費やして試験に臨むため、ただがむしゃらに同じ時間だけ勉強するのではなく、自分なりの学習計画を立て、同じ勉強時間でも内容・密度を濃くし、他の受験生に差をつけることが重要です。

4. こんな人におすすめ(こんな仕事に活かせます!など)

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予備試験は、法学部に進学し、早いうちから司法試験に挑戦したいという方におすすめです。

司法試験の本試験の受験方法は、この予備試験を突破して受験する方法と、法科大学院に進学して受験資格を得る方法の2通りがありますが、どちらも、受験できる回数に限りがあるため、より確実に、法曹三者を目指すためには、予備試験を利用して、できるだけ多くのチャンスを得るに越したことはありません。

予備試験の最年少合格者は、18歳のため、学生のうちに司法試験に合格できるチャンスも十分にあるのです。

また、法科大学院への進学を考えている人でも、予備試験は、問題の難易度が、司法試験の本試験とほぼ同じに設定されているため、場馴れのために、予備試験を受験するのもおすすめです。

予備試験は、司法試験の受験資格を得るための門としては非常に狭いですが、ここを突破した受験生は、司法試験本試験でも高い合格率を記録しています。