アルバイトをばっくれた!想定される法的ペナルティと回避方法を解説

突然ですが、あなたはアルバイトをばっくれたことはありますか?

アルバイトのシフトに入っていたのに、急に友達と遊ぶ予定が入った、誘っていた女の子とデートになった、単純に朝寝坊したなどの理由によって「ばっくれ(無断欠勤」してしまうことがあるかもしれません。

アルバイトだからと安易に休んでしまうことは悪いと思いつつも、「たかがバイトだし大丈夫だろ」と思ってしまうことはあるでしょう。果たして本当に大丈夫なのでしょうか?何度も電話が鳴ったりと心理的にも不安ですよね。

そこで、今回はアルバイトをばっくれた時に関係してくる法的なペナルティとそれを回避する方法を分かりやすく解説していきます。

アルバイトをばっくれたことがある方や、ばっくれてもいいや、と思っている方は是非ともご一読くださいね!

 

1、ばっくれたらそんなにやばいの?

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あなたが無断で休むことによって当然ですが店側には迷惑がかかります。

例えば、

・飲食店のホールの場合、料理の提供に時間がかかってしまう

・塾の講師の場合、他の講師が代行して授業をしなければならず、授業の効率自体も悪くなってしまう

など、とにかく他人に迷惑がかかってしまいます。

さらに、ただでさえ気が重い中出勤してみると、高確率でばっくれについて指摘され怒られることになるでしょう。

怒られる程度であればいいのですが、実は怒られるだけではなく最悪の場合は「法律違反」になる危険性があります。

「え?やばいじゃん!」と思いますよね。

では具体的にどのような法律に違反してしまうのでしょうか?

 

2、アルバイトのばっくれにまつわる法律

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あなたはとある飲食店のオープニングスタッフです。

非常に人数が少ない中、開店のために必死に準備をしてきました。開店当日、あなたがばっくれたせいで

・お店が人手不足のために開店できなかった
・開店したものの人手不足のために営業がスムーズに進まずに売り上げが落ちてしまった

という状況に陥ってしまったとしたらどうでしょうか。

結論からいうと、この場合、民法709条にあたり、損害賠償を請求される可能性があります。

民法 第709条【不法行為による損害賠償】

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

今回の例以外でも、様々な状況はあることでしょう。どんなケースだとしても、

基本的に企業側は、このような権利を有しているということはきちんと認識しておいてください。

とはいえ、「あなたの無断欠勤が原因で発生した損害額」というのを明確な数字にすることは難しいと言わざるを得ません。当然、正確に数字で表せない場合は損害賠償請求は通らないことが多いです。どういうことなのか、詳しくは以下で見ていきましょう。

 

3、どんな法律的ペナルティがある?

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ばっくれたことによる損害を正確に計算できる場合には、損害賠償を請求される可能性があります。法律上は確かにそうなのですが、ここの正確な数字を算出することは実はとても難しいのです。

例えば前述の飲食店の例に当てはめると、売上が減ったのであれば、

・バイトが欠勤したため
・来店者数が少なかったため
・客単価が低かったため

など、様々な要因が考えられます。正確に損害を示すことが難しいことは一目瞭然ですよね。ですから、結論、損害賠償につながることは少ないといえます。

また、そもそもばっくれた人に対して損害賠償を請求し裁判を起こしたとしても、裁判、弁護士にかかる費用などの方が高くなってしまいます。

さすがにマイナスになってしまうことは企業としては避けたいものですから、そのまま解雇とみなすケースが圧倒的に多いでしょう。

 

次に、ばっくれた場合に考えられる事としては、減給という措置を取られる可能性があります。

減給される場合、1回の支払い(多くの場合1ヶ月)の賃金の10分の1以下までの減給が労働基準法で認められています。

バイト先から月8万円の収入がある場合、8000円までの減給が認められます。

労働基準法 第91条  【制裁規定の制限】

就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。

 

一方、罰金などは認められていないため、罰金を請求された場合は抗議することが出来ます。給料から損害金額を相殺したり、それまでの給料を支払わない、というのも違法です。

ばっくれたとはいえ、それまで勤務した分の給料はあなたのものですから、相殺や未払いなどには抗議をする権利を持っています。

よく「ばっくれたお前が悪いんだから、給料未払いは当然だよ」という声を耳にしますが、そんなことは決してありません。

 

また、バックれてそのままバイトを辞めてしまった場合、バイト先の制服などの備品を返さない場合は「業務上横領罪」にあたります。

これは最悪、数十万の損害賠償を請求される危険がありますので、

直接返すことが難しい場合には、宅急便を活用するなど工夫して必ず返却するようにしましょう

 

4、怖がらないで!まずは電話連絡を!

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ばっくれてしまった場合には、トラブルの拡大を避けるためにもまず電話で連絡をしましょう。

ばっくれは昔からあることであり、アルバイト先の責任者はある程度は慣れていると考えてください。

そのため欠勤してしまったことを素直に謝り、相手側の対応に任せるしかありません。

連絡が遅くなればなるほど問題は大きくなりますし、「訴訟」を想起するような警告文が送られてくる場合もあります。

この場合、訴訟には応じない意思を伝えるか、労務局に相談しましょう。

そこまでではなくとも、正直に理由を説明し謝罪すれば、一度の無断欠勤で解雇されるといったことはありませんので、ばっくれた後の出勤は気まずいと思いますが、誠意ある対応をすることが社会人としてのマナーですね。

 

5、実はこんなに迷惑がかかっている!

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まず、ばっくれたことで同僚があなたのことを心配することでしょう。

心配したにも関わらず、あなたがなんの理由もなくばっくれて来ないということを知ったら、今後のバイト先での関わり方に影響が出るかもしれません。

また、

・代わりにシフトに入っていない人がやむなく出勤させられる
・派遣バイトの場合、規定の人数を集められなかったとして契約を打ち切られる
・早朝の勤務などの場合には、代わりの人が見つからず、そもそも店を開店させることが困難になる

といったケースもあるでしょう。

あなた1人がばっくれたことで、迷惑がかかる人の数が数人~数10人となり、信用を一瞬で失います。

ばっくれるということは、あなた1人の問題ではないのです。

 

6、放置は危険!日数経過別ばっくれ対処法

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経過日数 対処法
1日 もしばっくれてすぐにこの記事を読んでいる方はすぐに電話してください。しっかりと謝れば普通に復帰できる可能性が高い日数です。通常、一日ぐらいなら許してもらえます。相手も人間ですから、不機嫌な態度を取られる場合があるとは思いますが、ビビる必要はまったくありません。万が一、どうしても辞めたい場合にはその意思を勇気を出して伝えましょう。
2~3日 少し謝りにくくなっていますが、まだ大丈夫な日数です。「怒られるのが怖くてなかなか連絡できませんでした。」と誠心誠意謝罪する気持ちを伝えましょう。どうしても辞めたい場合にはその意思を勇気を出して伝えましょう。
5~10日 さすがにマナー違反の日数です。そろそろ店長ももう来ないなと思って次の人を探しているかもしれませんし、あてにもしていないでしょう。謝罪の電話を入れようにも「今まで何で連絡しなかったの?」と聞かれてしまう確率は高いですので、少なくともそれに対する言い分はきちんと考えておきましょう。ここでばっくれてしまうと、ばっくれ癖がついてしまいます。勇気を出して電話をするか、直接伺って謝罪するくらいの気持ちを持ちましょう。
11日~1ヶ月 お店からの電話もほとんどなくなった状態なのではないでしょうか。この段階で警告文などが届く場合もありますので、注意してください。お店側も半分諦めているor訴訟をするかどうか考えていることでしょう。この段階で謝罪をすることで最悪の場合を避けることができます。「一回、顔だしてくれ」と言われた場合には素直に従うべきですが、どうしても行きたくない場合には拒否の意思を伝えましょう。行きたくない理由を素直に説明すると意外と「備品とか返して欲しいから」と言われ、事務的に辞めることができますから、とにかく素直に受け答えしましょう。
1ヶ月以上 もはやばっくれと認識されています。この時点で訴訟の警告文が届いていない場合は訴訟をされることはないでしょう。とはいえ、マナー違反をしたことに変わりはありません。たとえ1ヶ月放置をしてしまったとしても、これから社会に出るのであればきちんと謝罪くらいはしましょう。SNSの発達により、いつ誰がどこで繋がるか本当に分かりません。社会人になってからばっくれてしまったことを誰かにバレてしまうことがあるかもしれませんので、そういったリスクを未然に防ぐ意味で電話を入れましょう。

 

7、社会人のばっくれはリスク大!

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ばっくれで厄介なのは、ばっくれ癖がついてしまうことです。

通常あり得ない正社員のばっくれは、学生時代からばっくれを続けてきたことが原因になることが非常に多いといえます。

さらに正社員がばっくれた場合、ペナルティも大きなものになります。

正当な理由がなく2週間無断欠勤が続くと会社は解雇することができ、

自主的に退職という形ではなく懲戒解雇となりますので、退職金ももらえませんし、経歴に残ってしまいます。

離職票や退職証明書には懲戒解雇の記録が残るため、それ以降の転職などには非常に不利になります。

社会人になってからばっくれることのないよう、学生の間から休む場合はすぐに連絡するクセをつけておきましょう。

また、周囲にばっくれる事が常習化している人がいる場合は、友人としてきちんと「ばっくれはしてはいけないよ」と伝えてあげてくださいね。

 

8、小括

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ばっくれるということは、あなた1人の問題ではなく多くの人に迷惑をかけてしまいます。

また、賠償請求に発展しない場合が多いとはいえ、周りにネガティブな感情を抱かせる可能性もありマイナス面での影響が大きいです。

仮に損害賠償に発展してしまった場合には労務局へ相談し、ウソをつかず事実を説明した上で対処しましょう。

また、やむを得ず休む場合には事前に連絡を入れることを心掛け、無断欠勤した場合でも早めに連絡、謝罪するようにしましょう。

9、まとめ

・ばっくれてしまうと不法行為にあたり、場合によっては損害賠償を請求される。

・給与の減額は1回の支払額の10分の1までは可能であるが、罰金を課された場合には抗議をすることができる。

・それまでの給料から損害額を相殺すること、給料を支払わないことは違法。

・制服や備品を借りたままの場合は業務上横領罪になり、最悪訴訟問題に発展する恐れがある。

・ばっくれてしまった場合は、早急にバイト先に連絡し、謝罪をする。

・ばっくれは常習化する危険性があるため、社会人としてきちんと生活をしたいならやめるべき。

・損害賠償請求には、応じない意思を伝えるor労務局に相談を。